今回は年齢と共に眠気が増加する傾向していることに悩んでいる方にここ一番で集中力を上げられる眠気対策を紹介していきます。ガムやコーヒーなどに頼るような方法ではなく、仕事をする上での工夫によって眠気を持ち込まない構造的解決法で悩みを解消する一歩を踏み出しましょう。
会議や業務中に眠くなるメカニズムの代表例
「絶対集中しなくては…」
そんな会議に限って妙に眠くなる。
ガムやフリスクなどで様々な対策をとってきた。
でも正解が見つからない…。
こんな悩み、持ってる方多いかと思います。
人間の体はどんなに集中したい会議や業務中であったとしても逆らえない眠気に襲われることは当然あります。
主に以下の要素が眠気を引き起こす因子となる代表例とされているようです。
■睡眠不足
睡眠時間が短すぎたり、睡眠の質が悪かったりすると、脳が十分に休息をとれず、日中に眠気を感じやすくなります。
たいていの人は仕事の残業や家に帰ってからの家事や家族とのコミュニケーション、子育てだけでなく、ドラマや動画、ゲームなどの趣味やストレス解消等の時間に睡眠時間を奪われ、負のサイクルに入ってしまう傾向にあります。
特段、大切な日の事前に限って早く寝たとしても、普段溜めている睡眠不足を解消するには中々しんどいのが正直なところのようです。
■体のメカニズム
会議や業務中は、長時間座ったままで体を動かせないことが多いですよね。
このような状態では、副交感神経が優位になり、体が逆にリラックス状態になります。
また、会議や業務の内容が単調であると、集中力が切れて眠気を誘います。
いつものルーティンが読めている会議ほど、自分事とは遠い人の報告や連絡事項を聞く際に一気に眠気が襲い、意識が朦朧としてくる経験をお持ちの方は多いかと思います。
自らが発言するシーンが多い会議との大きな違いはそういった単調で、興味が遠のく瞬間がどれだけ存在するかもポイントとなってきます。
■過眠症
一方で人によっては気づかぬ病気にかかっているケースもあるとのこと。
過眠症とは、十分な睡眠をとっているにも関わらず、自分ではコントロールできないような急激な眠気に襲われてしまう病気です。
過眠症には「ナルコレプシー」「突発性過眠症」「反復性過眠症」の3種類があり、専門医への相談を行いながら病状を回復することで変化を手に入れることもできるかもしれません。
初歩的な対処を実践しても、全く効力を見いだせない場合は、このようなケースも疑いながら生活していくことも大切な行為となります。
■二酸化炭素濃度が濃い
会議室内や、人で溢れたオフィスでは、多くの人が滞在してドアや窓を閉め切っていることが多いです。
このような場合、二酸化炭素が部屋中に充満し、酸素量が減ります。これにより、集中力や思考力が低下し、眠気を感じやすくなります。
空気の循環や外に出てリフレッシュをすることによって、脳に行き渡る酸素濃度を上げる工夫をすることでも身体的なケアができる可能性があります。
また、会議室の利用も締め切り前提で考えない方がいいのかもしれません。
個人のみならず空気の循環ができている環境で会社のメンバーが働くことで生産性は一気に上がる可能性があります。
■血糖値の上昇
食事後に血糖値が上昇すると、インスリンというホルモンが分泌されて血糖値を下げようとします。
しかし、食事の内容や量によっては、血糖値の上昇と下降が急激になり、低血糖を引き起こします。
低血糖になると、脳の働きが悪くなり、眠気が生じます。
昼食後の会議や業務などはまさにこの血糖値の変動によって眠気がやってくるということです。
昼食の時間が固定されている会社の場合は厳しいですが、個々人の裁量で昼食をとれる人は特に、自分のスケジュールに合わせてランチタイムを調整することが健全な対処法と言えるかもしれません。
上記のような因子が働いて日々の「眠気」がやってきます。
特に年齢と共に疲労が蓄積しやすい状態にあると、以下の要因がより体に反映されやすいのかと。
40代以上のおじさんたちや、政治家の先生たちのように…あの人はいつも眠気と戦っているという風に見られやすくなる可能性があります。
注意ですね。
眠気を防ぐ構造的対処
ここからは、仕事の仕方の工夫でそんな「眠気」を防ぎ、生産性を高める方法を紹介します。
あくまで個々人に合ったやり方は絶対に存在するので、以下の対処法を参考に、自分なりの対策に寄せていくことをお薦めします。
■その① : 会議の種類で組み方を工夫する
まず、物理的な工夫として会議の種類をしっかり理解すること。
そして、「眠らない会議」「眠りそうな会議」をバランスの良く組み合わせる作戦をとることは一つの解決策となります。
種類の分け方としては、以下の3種類がお薦め
(1)自分が”発言する”数の多い会議 → 【眠気発生度:低】
(2)自分に”受け手”としてレポート/相談される会議 → 【眠気発生度:中】
(3)所属部門や会社全体の進捗報告や研修系の会議 → 【眠気発生度:高】
こんな風に、まずは自分が頭を回転させて、発言する数が多いかを指標に区分けを行ってみる。
そして、この(1)~(3)のどの会議が割合として大きいかを自分で理解する必要があります。
仮に、(3)が50%以上占めているならば、現状置かれている環境においてはかなり眠気をコントロールするには難易度が高くなります。
可能な範囲でせめて、、、
・(3)が連続するようなにスケジュールを日常に配置しない
・(3)が昼食後にやってこないようにする
といった会議帯の移動・組み方を工夫することが求められるような状況です。
とはいえ、自分一人で会社の会議帯を無くしたりすることもハードルは高いという人もいるかと思うので、その際に取りうる対処は
・(3)の会議帯の前後にどれだけ(1)のような会議を挟むかを工夫する
など、コントローラブルな範囲で工夫をしてみることが一つの対策となります。
また、(3)は動かせなくても、(1)や(2)の会議帯を減らす、組み替えるなどの工夫はできる可能性が高いと思います。
敢えて、隔週開催にすることで「空き時間」を作ることや、(3)の割合が薄まるくらい(1)の時間を自発的に増やすなども対処としては考えられる方法かもしれません。
また、
・(3)の会議自体を(1)に近づけていく
といったとても素敵な志を目標にして改革していくことも一つ大切かもしれません。
■食事の量・タイミングの工夫
前述にもありますが、血糖値の変動によって体の仕組み的に止められない眠気の発生。
その対処法として、敢えて”ちゃんと食べない”ことも一つの方法です。
朝食や昼食後にやってくる大切な会議・打ち合わせにフォーカスして、敢えて食事を摂らないことによって、満腹中枢が満たされない状態を維持し、集中力を維持する手立てはかなり有効です。
もちろん、空腹だと逆に「お腹がなってしまう」みたいな心配はあるかもしれません。
コンビニ等で売っている簡易的な栄養補助食品、栄養補助スナックのようなものをサクッとお腹に入れるくらいに留めて、やってくる大切な会議に臨む。
そんな方法をとる人は割と多いようです。
ここで大切なことは、”敢えてちゃんと食べない”シーンをしっかり把握できているか
前述でも紹介したようにまずもって、自分の行動スケジュールを事前に理解しているか否かによって、この対策の入れどころを誤らずに済むことになります。
こちらもまた人間なので、ずっと食べない訳にはいきません。
大切なのは、この対策の”打ち所”を意識的にセットできるかがカギになります。
また、敢えて食事をほぼとらずに夕方まで集中をして、夕食だけ全力投球するサイクルをとっている人も存在します。
お腹の減り方や食事の楽し方は人それぞれなので、自分なりの対策を定めることは言わずもがな。
有効性のあるパターンを試してみて、取り入れていくことをお薦めします。
■15分の仮眠時間を挟む
仕事の環境によってはこの対策を取りづらい人もいるのを承知で書きますが、やはり無理して眠気に耐え続けるには限界があります。
一方で、デスクで15分程度仮眠を取るだけでも脳の疲労を回復させたり、集中力や記憶力を向上させたりするメリットが確認されているようです。
敢えてベッドで寝ないことも推奨されています。
※詳しくはこちらの記事をご参考に
また、仮眠前にコーヒーを飲むといいという話もあります。
コーヒーに含まれるカフェインは摂取してから約30分後に効果を発揮します。
そのため、仮眠する前にコーヒーを飲むと、目覚めたときにカフェインの覚醒効果が得られるとのことです。
※こちらについても詳しくはこちらの記事を参考にどうぞ
そんな意味もあって、職場環境的に問題が無いならば、スケジュールを組みなおす際にこの15分の仮眠の時間をブロックしておくことも1つの対策となるかもしれません。
効果のほどは実践あるのみ。
自分にとってこういった対策がハマるのか。
トライ&エラーを繰り返すだけでも、結果として「眠気」対策に繋がる可能性がありますのでぜひ試してみてはいかがでしょうか?
■モノは試しで色々取り入れてみよう
今回は、40代以上の男性が悩みやすい会議や業務中にやってくる強烈な「眠気」が生まれるメカニズムと取りうる構造的対策について紹介しました。
個々で対処できる濃度は変わってきますが、
・自分が参加している会議の眠気濃度別の区分け
・食事の摂取タイミングと量の工夫
・15分程度の仮眠の重要性
についてを紹介させていただきました。
これ以外にも様々な「眠気」への対処はあるかと思いますが、割と戦略的に効果を生みやすい3つの対策かと思うので、モノは試しで取り入れてみてもらって自分なりの解決策に紐づけていっていただけたらと思います。
了