【習慣化に悩む人へ】成功の秘訣はジェームズ・プロチャスカの五段階モデルの理解と”達成水準”の段階的アプローチ

BunBunBun-James Prochaska's five-stage model健康と体のケア

今回は「朝活」や習い事などをはじめとして、何か新しく挑戦したいことや普段から継続的に実践したいと思っていることがあるのにも関わらず、【習慣化】できない悩みや課題を抱えている人に、成功の秘訣を伝授できればと思います。【習慣化】にあたり課題を抱えているフェーズの理解と達成水準に対する工夫1つで一気に継続率が高まるかと思います。

習慣化への挑戦はなぜこんなに難しいのか?

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物事を継続し続けて、【習慣化】していくことって、簡単そうでかなり難易度が高いですよね。

実際、筆者もやりたいことは沢山出てくるのに、継続できずに知識やスキルを吸収しきれず損をしてきた時期が多々ありました。

以下の記事でも紹介していますが、現在では「朝活」という形で、日々インプットとアウトプットの時間を確保しながら、実のある個人スキル向上や成果物の創出を実現できているのである意味【習慣化】を実現できた1つの成功例を持っている状況にあるかと思います。

ブログ記事:朝活挫折者必見!ちょっとの工夫でラクラク継続できる朝活テクニック

ただ、【習慣化】の過程は割と簡単ではありません。
ただ行動を変化させたり、気持ちを高めて挑戦し始めるだけでは成立しません。

上記の記事でも紹介していますが、持続的なモチベーションも大切ではあるものの、環境設定が非常に重要となります。
その為、ルールメイクも含めて実践環境の整備に関する話は前述の記事で紹介しているものの、そもそも「挫折」しない為の”達成水準”のコントロールもまた、【習慣化】を手に入れる為の一つのテクニック化と思います。

誰だって、辛いと思うことを無理して継続していくことが得意な訳ではありません。

ただ、自分自身がどのフェーズにおいて課題感を抱えているかを前提として把握し、実践フェーズにしっかり到達したときに”達成水準のコントロール”を意識することがポイントとなるので、その点を以下に解説していければと思います。

習慣化のプロセス:ジェームズ・プロチャスカの五段階モデル

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多くの人々が【習慣化】、つまり新しい習慣を身につけることに苦労するのは、忙しい日常生活の中で、新しい行動パターンを確立し、維持するための時間やエネルギーを見つけることが難しいからです。

さらに、古い習慣や行動のパターンは心地よく感じられるため、それらを変えることはしばしば大きな心理的障壁となります。コンフォートゾーンに身を置きたがる心理や本能が機能的に働くからです。

心理学者のジェームズ・プロチャスカが提唱した『習慣化の五段階モデル』は、この複雑な過程を理解しやすく解き明かすフレームワークを提供しています。

このモデルは個人が自己変革の旅を進む上で遭遇するさまざまな心理的、行動的段階を明確に示しているもので、習慣化のプロセスにおける各フェーズを理解することで、個々のニーズに合わせたサポートと介入が可能となり、習慣化の成功率を大幅に向上させることができるという理論になっています。

プロチャスカの五段階モデルの背景とテーマ

プロチャスカのモデルは、主に禁煙や健康的な生活習慣の採用、依存症治療など、個人が自己の行動を変える際の心理的な過程を捉えるために開発されました。

このモデルは、個人が変化を遂げる過程で経るとされる五つの段階を定義しています。

Noフェーズ状態
1前思考段階 (Precontemplation)変化の必要性に気づいていない。
2思考段階 (Contemplation)変化の必要性を認識しているが、まだ行動には移していない。
3準備段階 (Preparation)変化を起こすための具体的な準備をしている。
4行動段階 (Action)実際に新しい行動を取り入れている。
5維持段階 (Maintenance)新しい行動を維持し、古い習慣に戻らないよう努力している。

習慣化への道は、自己認識の深化と意識の変革から始まります。

上記の表は、プロチャスカのモデルに基づき、個人が習慣化を達成するために通過する五つの段階を概説しています。

当然ですが、各フェーズにおける段階では、個人が直面する挑戦とそれに対処するための戦略が異なります。このフェーズごとのこの理解を深めることで、自己変革の旅をより意味のあるものにし、習慣化の目標達成を現実のものとするための具体的なステップを設定できるという話です。

おそらく、筆者の経験談も踏まえると割とフェーズ「1」や「2」の段階は1つのきっかけや、自己分析、他者評価を得て越えることができたとしても、「3」や「4」のアクションを深掘りせずに思いたって始めてしまった場合や「5」の段階に進めば勝手に習慣化されるだろうと思っているケースにおいて、特に習慣化に至らなかったり、継続に悩みを抱えてしまうといったパターンが多いのではないかと思います。

その為、「3」「4」「5」をフェーズに沿った工夫を駆使して1段階ずつ通過することで、【習慣化】を手に入れることが重要となってきます。

前述のこちらの記事ではあくまで朝活という環境においてを題材に、フェーズでいうところの「3」の部分をフォローしているといった感じです。

そして、今回の記事では「4」「5」の部分に対するヒントを提供できればと思っています。

実践フェーズにおける継続の鍵は”小さな目標”から始めること

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上記のジェームズ・プロチャスカの『習慣化の五段階モデル』において成功を収めるための鍵は、フェーズ「4」と「5」において、達成可能で具体的な小さな目標を設定し、徐々にその目標を拡大していくことにあります。

このアプローチは、シンプルに過度な負担をいきなり強いることでの苦痛を避け、個々のペースで徐々に改善を図ることを可能にします。

具体例で説明します。

以下の表は、日常生活で一般的に見られる習慣に対して、どのように小さな目標を設定し、その目標を段階的に拡大していくかの具体例を示しています。

取り込みたい習慣初期目標段階的増加
運動週1回10分のウォーキング毎週5分ずつ増やす
読書毎晩寝る前に5ページ2週間ごとに5ページずつ増やす
瞑想毎日3分間毎週1分ずつ増やす
早起き現在より10分早く毎週10分ずつ早める
水分摂取1日に1リットル毎週250mlずつ増量
ジャーナリング週に1回5分頻度と時間を徐々に増やす
健康的な食事週に1回ホームメードディナー毎月1回の頻度を増やす
スマホ使用毎日の使用時間を1時間減らす週ごとに15分ずつ短縮
ソーシャルメディア断ち週末のみ使用禁止使用しない日を徐々に増やす
節約週に500円貯金毎月100円ずつ貯金額を増やす

上記に記載している「初期目標」と「段階的増加」の具合はあくまで一例ですが、個々人の初期フェーズでの能力値によって設定は変化してくるかもしれません。

ただ、筆者が強く推奨しておきたいことは、初期目標(五段階でいうところの「4」に該当)のフェーズの達成水準は割とミニマムな目標ラインを置くことに努めたほうがいいという点。

極端な話、1分でも実践すればそれを”達成”と評価していくこと。

ジム通いなどもが習慣化しない理由も同様です。

毎月お金を払っていることもあり、1回に対する活動量をそれなりの水準まで求めてしまうばかりに最初から負担が大きくなって、通うこと自体辛くなる。放棄しだしてしまう。

そんなメカニズムが特に初期段階では発生しがちなので、習慣化は難しいとなってしまうのです。

フェーズ「4」であれば、ミニマム水準の達成でもクリアとする。これがポイント。

そして、このミニマムのラインから、階段を飛び越さない形で達成水準のラインを上げていくことをルールメイクしておくことで、フェーズ「5」においても挫折しない環境設定ができるかと思います。

筆者の朝活の例を挙げておくと、割と長期スパンで達成水準のレベルをミリミリ上げてきた感じです。

●朝活の習慣化に関する達成水準の変化

五段階モデル内訳実施期間達成水準
行動段階初期11か月朝、狙った時間に起きれればOK。活動の内容は問わない。
初期21か月活動を5分でも実践できればOK。
維持段階維持期11か月活動を15分でも実践できればOK。
維持期21か月活動を30分でも実践できればOK。
維持期31か月活動を60分でも実践できればOK。

こんな感じで、行動を始めてから約5か月程度を経て、やっと「思考段階」のフェーズで思い描いていた活動のイメージに辿り着いていったといった感じです。

逆にいうと、習慣化に必要な日数は「21日」「30日」「66日」など、様々な理論が提唱されていますが、そのような理論に則らず初期段階と維持期段階も含めて、3が月程度はかなりライトな目標水準を設定しているのが重要かもしれません。

1日の”やった感”よりも、達成しつづけることができた継続数に個人の成長を感じていけるような状態まで、長い時間をかけてもっていくことが大事ということです。

達成水準を段階的に上げるテクニック

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最後に参考まで、達成水準を段階的に上げるというルールメイクをした後の管理手法についても記載しておきます。

これについては人それぞれでフィットする感度が異なるかと思いますので、あまり正解が無い話です。

前述のとおり、低い達成水準を設定した上での前提ですが、以下のテクニックを取り込んで継続の工夫を図るケースが多いかと思います。

テクニック説明
進捗の記録目標達成の進捗をカレンダーやExcel、アプリなどで記録し、可視化する。
報酬の設定目標達成時に自分自身に報酬を設定し、達成感を享受する。
仲間との競争友人や家族と同じ目標に挑戦し、互いに励まし合う。
目標の公表目標を公にすることで、社会的プレッシャーを活用しモチベーションを維持する。
リマインダーの使用日常的な活動にリマインダーを設定し、習慣を忘れずに行う。
環境整備目標達成を容易にするために、環境を整える。例:運動用品を目に付く場所に置く。
ポジティブなアファーメーション自己肯定的なメッセージを繰り返し言い聞かせる。
フィードバックの活用客観的なフィードバックを得て、改善点を見つけ出す。

筆者の場合は、朝活を実践する上での徹底的な時間割設定や、リマインドや起床に対する工夫の導入などが一つの継続力を高めるテクニックとなっています。

ぜひ気になった方は以下の記事を参考にしていただけると。

まとめ

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今回は、習慣化の鍵となる自身のおかれたフェーズ単位での対策の重要性と、達成水準の段階的設定とそれを実践するテクニックの紹介をさせていただきました。

習慣化の道のりは単なる行動の変更以上のものであり、自己変革と深い自己理解を必要とするプロセスであることもお伝えしました。

小さな目標から始め、徐々にその目標を拡大することで、習慣化は一歩一歩達成可能なものになります。
ジェームズ・プロチャスカのモデルを活用し、自身のペースで段階的に前進することで、新しい習慣を成功に導くことができます。

今日から、小さな一歩を踏み出し、新しい習慣の形成を始めましょう。
あなたの生活がより豊かで充実したものになることを願っています。


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